店主を訴えることにしました、僕のほっぺを落とした罪で・・・

もちろん冗談ですよ(笑)。でも今回ご紹介する「喜多八」さんのロースカツは本当においしいんです。食べた人の中には「こんなに美味しいロースカツは食べたことがない」と軽いショックを受けてしまうほどです。

こんがりと揚げられたひと切れを箸で持ち上げて口元に運べば、カラリと香ばしい黄金色をした衣の香りと立ち上る湯気の温度をほんのりと感じてパクリ。サクサクの食感に目元がほころんだ瞬間にやわらかいロース肉にぎっしり詰まった肉汁が口の中を埋め尽くすのです。

ふと舌が喜多八さんを思い出したときには頭の中で火花が散り始めます。「ダイエット中でしょ、もうすぐ健康診断じゃないか、かっこいいパパでいなきゃ・・・」しかし永遠に勝てやしません、味覚がある限り。あのおいしさを知ってしまったら誰も逃げられませんよ。

ロースカツ定食

勝手にランドマーク

初めて喜多八さんの味に出会ったのは、ある美容室様の夜間講習会でのことでした。営業後に美容師のみなさんと技術講習を行ったり商品の勉強会を開いたり、一緒にミーティングを行ったりするのですが、しばしば美容室様がお弁当をご用意してくださることもあります。

そこで初めていただいたのが喜多八さんのロースカツ弁当だったのです。あまりのおいしさにあっという間にお弁当箱は空になり、「はぁ~」「へぇ~」とあまりのおいしさに感心して弁当箱の裏側までじろじろと見てしまいました。そして箸入れに書かれていたのが「喜多八」さんという名前だったのです。

美容室様にお尋ねしたところ、ここよりそう遠くないとのことで、日を改めて店舗まで足を運ぶことにしました。あたりは田んぼばかりで見通しのよい田園風景が広がっており、お店らしいお店は見当たらなかったのですが、ある一軒の建物だけ様子が違っていました。

まるでサバンナのど真ん中にある砂漠のオアシスにあらゆる動物たちが水を求めて集まってきたかのように、その一軒にだけびっしりと車が集中して駐車されていたのです。人気店だと聞いていたのですぐにそこが喜多八さんだと分かりました。

その暖簾分けを受けているのが弊社の近くにある海老名の喜多八さんです。こんなに近くであの味をいただけるとは有り難い話です。

小さな看板しか出していない店舗に割と高めのお値段でも、お客様がお客様を呼んで繁盛店となることができています。決して自分のお店を安売りするようなことはやっていません。

ある日に来てみると昼の2時だというのにロースが品切れでロースカツが出せないと言われ、さらに別の日に団体の予約をお願いしようとすると他のお客様が入れなくなるからダメだと言われ・・・。

どうやらこちらのご主人はお店の利益とか儲けたいとか、そんな商人(あきんど)根性はどこかに置いてきてしまったようです。「さらに美味しいロースカツを作るためには?」ということにしかきっと興味がないのでしょう。

ナンバーワンじゃなきゃ、オンリーワンにはなれない

巷ではこれとは逆に「ナンバーワンよりオンリーワン」というブランディングが主流ですね。10年以上前から国民的男性アイドルグループも人差し指を立てながらそう歌っていました。おそらく「ナンバーワンにならなきゃオンリーワンにはなれないよ」なんて言っているのは日本で私くらいかもしれませんね。

ただ、私の言う”ナンバーワン”は少し意味合いが違います。

今回ご紹介した喜多八さんのご主人もそうですが、「死ぬまで勉強」と自戒しながら成長を止めない一流と呼ばれる人たちはほとんどの場合、次のことが当てはまります。

今の自分は、自分史上ナンバーワン

誰と競うわけでもなく、誰と比べるわけでもなく、昨日より今日、今日より明日、自分に勝つことだけに専心して自分史上ナンバーワンであり続ける・・・それが結果として誰にも真似することのできないオンリーワンとなっているのではないでしょうか。カツだけに・・・(°Д°;

海老名 喜多八
〒243-0401 神奈川県海老名市東柏ケ谷3-17-13
(地図参照元 http://r.gnavi.co.jp/evjv8gbm0000/

海老名喜多八