売上の方程式

もしあなたがやらなければいけない仕事の数々に忙殺されているにもかかわらず、期待通りの売上を得られていないなら、売上の方程式がきっとあなたのお役に立つでしょう。

あなたは尊敬すべき経営者である

あなたはどの従業員よりもお店を愛していて、誰よりも努力されていることでしょう。創意工夫を絶やさず常に額に汗をかける人物です。美容室の実務を行いながら、自分の技術を磨きながら、従業員の指導をしながら、経営もしています。朝から晩までお客様のために働き通し、それなのに、

なぜ売上が上がらないのか?

もしあなたが次のようなタイプの経営者なら危険信号が点灯しています。きっとこの先も仕事に忙殺されて、それにもかかわらず期待通りの売上を得ることはできず、寝つきの悪い毎日を送ることになるでしょう。

例えば、今のあなたの仕事量を「10」とします。なかなか売り上げが上がっていません。
そこであなたはいいアイデアを思いつき、早速それに取り掛かります。
この時点であなたの仕事量は「11」に増えました。

さて、試してみたものの、思い通りの結果が得られていません。勤勉なあなたは原因を探って新しいアイデアに辿り着きます。「よし、これならイケる」とあなたはさらにひとつ仕事を増やして、あなたの仕事量は「12」に増えました。

もしこのまま5年10年と続けていたら、あなたの仕事量は「20」にも「30」にも膨れ上がってしまうでしょう。あなたは勤勉で努力家であるがゆえに、次々にいいアイデアを思いつき、着実に実行していき、いつのまにかあまりにも増えすぎた仕事に押しつぶされてしまうのです。

大切なのは、足し算ではなく「引き算」

必要最小限のポイントに絞り、あなたの持てる最大限の力をそこに注ぐのです。スコップであちこち色々な場所を少しずつ掘っていても、永遠に温泉は出てきません。ここぞというポイントを絞ったら一点集中、深く深く掘り下げることで目的のものが手に入るのです。そこで重要になってくるのは『どこにポイントを絞るのか?』ということです。

「深く掘り進んでいったらハズレでした」

こんなことでは時間のムダになってしまいます。人生は1回限り、1日は24時間しかありませんから、ムダなことに時間を費やすなんて誰だって避けたいですよね。そこで・・・

M×V=S

これが最大限の努力を傾けるべき必要最小限のポイントです。売上を上げるための要素はたったのふたつしかありません。言い換えるなら、あなたの仕事はこのふたつです。

・M(Market)・・・顧客創造
・V(Value) ・・・価値創造

これらふたつを掛け合わせることで、S(Sales)=売上が上がるのです。

顧客創造

顧客創造とはマーケティングです。マネジメントの父と呼ばれ、
経営学の第一人者であるピーター・ドラッカー氏は次のように言っています。

『マーケティングは、セールスを不要にする』

もしあなたが懸命に努力をしているのに売上が上がらないと頭を掻きむしっているなら、その問題はセールスではなくマーケティングにあるのかもしれません。マーケット、つまり顧客を理解していないとセールスにおいてとんでもない苦労を強いられることになってしまいます。

例えば、

時代はゴールドラッシュ。一攫千金を夢見る鉱夫たちが「金」を掘り当てるために鉱山へやってきました。彼らは「金」を欲しがっています。しかし彼らに「金」を売ろうとしても売れるはずがないのはご承知の通りです。ですから彼らに「金」を売ろうと思えば、あなたは大変な苦労をすることになるでしょう。

彼らに売れるのは「ツルハシ」です。とびきりよく掘れる「ツルハシ」です。1日中作業をしても疲れない素晴らしい「ツルハシ」です。

では、老後の資産運用を検討している裕福なご年配にこの「ツルハシ」を勧めたらどうでしょうか?明白です。この方には「ツルハシ」より「金」です。

水道水をペットボトルに入れて人通りの多い駅前で販売しても絶対に売れませんが、砂漠のど真ん中で喉をカラカラにして倒れそうな人に「水道水の入ったペットボトル」を売ると泣いて感謝されます。

あなたのマーケットはどこにあるのか、顧客は誰なのか、またどうやって創造していくのかを知らない限り、セールス地獄から永遠に脱出することはできません。

しかしあなたがいくら勤勉で努力家だからと言って、ゼロから顧客創造をすることは今から東京オリンピックの出場を目指すくらい大変です。顧客創造のヒントをより早く確実に手に入れる方法がありますが、その前にV(Value)=価値創造について考えてみましょう。

価値創造

価値とは、あなたのことです。なぜあなたが選ばれ、なぜあなたから買うのかと言えば、あなたに価値があるからに他なりません。ですから、価値創造とはあなたを創造することになります。

それでは、あなたの価値を高めるためには何が必要でしょうか?あなたはすでに勤勉であり努力家ですから、すでに価値が高くてもおかしくありません。しかしたったひとつだけ、気付かないうちに不足してしまうものがあります。これは濡れ手ですくった泡のようにすぐに流れ落ちてしまうため、ずっと注ぎ続けなければいけないものです。それは、

「情報」です。

どうすればお客様が最高の結果を得られるのか?その疑問を解決する理論や施術法、カウンセリング術はどれも情報を体得したものです。お客様が求めているものは日々変化し続けているため、お客様の情報を常に最新の状態へアップデートしなければいけません。あなたが道に迷わずに目的地までたどり着けるのは、移動手段と地図という情報があるからこそなんです。

想像してください。髪や頭皮に深い悩みをもっているお客様があなたの前にいます。情報不足が原因であなたの頭の中には解決法が1個しか思い浮びません。1個しかないのでそれがお客様にとって最適なのかどうかも分かりません。

しかし、最新の情報を常にアップデートして学び続けていれば、例えば17個の解決法の中から、カウンセリングによってそのお客様に最適な施術法を導き出し、お客様の悩みを的確に解決することも可能になります。

情報はあなたが生み出すことのできない唯一のものです。あなたが持っているスキルに情報が注がれて初めて価値が生まれ、そして積み上がっていく資産となるのです。価値という資産が積み上がっていくと何が起きるのか・・・

1920年頃のパリ郊外

とあるレストランで働くウエイターは画家のピカソが大好きでした。休日に恋人と雰囲気のいいオープンテラスにいる時でさえ、ピカソの絵のすばらしさをいつまでも語ってしまい、彼女をうんざりさせるくらいです。

するとある日、驚いたことに彼の働くレストランにピカソが現れたのです!

このウエイターは緊張しながらも興奮気味に「ピカソさんですよね?大ファンなんです。ぜひこのナプキンの裏に絵を書いてもらえませんか?」とお願いしました。するとピカソは快諾して30秒ほどでナプキンの裏に小さな絵を書いてこう言いました。

「料金は100万円だよ」

さらに驚いたウエイターは「どうしてたった30秒で書いた絵が100万円もするんですか?」と尋ねると、40歳になるピカソは(ジョークだよ、といった笑顔で)こう答えました。

『この絵を書くのに40年と30秒もかかったんだ』

価値は積みあがっていく資産です。多くの仕事に忙殺されているのに大きな成果を得られていないということは、ひとつひとつの仕事で大きな価値を生み出せていないということです。売上を上げるためには、創造された顧客に、創造された価値を提供しなければいけません。

顧客と価値を創造するヒントをより早く確実に手に入れるには、広く集められた事例や経験と、リアルタイムに更新されている今の情報を仕入れる方法がベストです。ミナトではこの貴重な情報をセミナーで多くの参加者と共有しています。

・美容業界がどこへ向かっているのかを知る
・お客様の求める価値がどのように変化しているのかを学ぶ
・これからの美容室の在り方とは何かを一緒に考える
・参加者同士が情報交換をしながら刺激し合える

そんなセミナーです。最新の情報を仕入れ、「顧客」と「価値」について考え、参加者同士が切磋琢磨できるこのセミナーに、あなたはどれくらいの価値を感じますか?それを手に入れるために必要なことは、ささいな決断と小さな一歩でしかありません。